ハルタ大人も満足させる高品質で
リーズナブルな革靴を発信
メイド・イン・ジャパンの高い品質をキープしながら、リーズナブルな価格で革靴を提供しているハルタ。
学校指定靴では国内トップシェアを誇っていることもあり、はじめての革靴はハルタだったという人も多いはず。その歴史がスタートしたのは、革靴を履いている人がほとんどいなかった大正6年。前身となる春田製靴店は東京都荒川区南千住にて開業し、子供靴をはじめとする誂え靴をメインに展開していた。1955年には創業者の春田余咲氏が日本製靴業生産性視察団員に抜擢され、アメリカ製靴工場を6週間にわたり視察。先進的な機械を使った革靴の大量生産などを学び、それらが現在の靴づくりの土台にもなっている。ちなみにブランドの代名詞にもなっているコインローファーも、このアメリカ視察で出合ったという。
ハルタの革靴といえば、創業初期から取り入れているセメント式製法が特徴に挙げられる。これはアッパーと呼ばれる甲部分と靴底を圧着する製法。職人が手作業で1足ずつ縫いつけるグッドイヤーウェルト製法やマッケイ製法などに比べ、コストを抑えながら効率よく靴をつくることができる。それによって山形や宮城の自社工場での大量生産が可能となり、クオリティの高い日本製ながらもリーズナブルな価格を実現しているのだ。もし壊れてしまった場合でも、靴底を簡単に取り替えられるのもセメント式製法の忘れてならない魅力。
また、木型も時代に合わせて少しずつ更新しているため、ハルタの革靴は履きやすさにも定評がある。それは毎年学校に出向いて学生たちの足の採寸をおこない、日本人の足の変化を敏感に察知しているから。その膨大なデータを基に、時代に合わせて木型のマイナーチェンジを繰り返しているのだ。これが履き心地のよさの秘密であり、ブランドの強みにもなっている。
ハルタではローファー以外にも長きにわたり愛されている名品が存在する。それが1955年に発売されたスポックシューズだ。実はコインローファーよりも歴史が古く、イギリスのドクターシューズがヒントになっている。法衣靴とも呼ばれ、当初は医者や住職、牧師といった特殊な職業向けに展開しており、一般では手に入らないモデルだったという。
日の目を浴びるようになったのは約10年前。有名セレクトショップやアパレルブランドとのコラボレーションがきっかけだった。脱ぎ履きが楽ながらもサンダルほどラフすぎず、それでいて革靴ほど堅苦しくない。さらにはファッション性の高いユニセックスなデザインは、性別問わず幅広い世代に受け入れられている。
最近はヒールの高いヒールアップタイプやかかとのないミュールタイプも登場するなど、バリエーションも増えてローファーに並ぶブランドのアイコンモデルになっているのだ。
ハルタ=学生靴というイメージは、これから先も揺るぐことはないだろう。ただ直営店に訪れると、そのイメージがいい意味で覆される。ボリュームのある厚底を採用していたり、オーセンティックなデザインながらも軽量などの機能を搭載していたり……。
ローファーやスポックシューズといった世代を超えて愛される普遍的なモデルに加え、今の気分にマッチするトレンド性の高いモデルも数多く並んでいるのだ。実際に学生時代にハルタを履いてきた人が、その魅力を再確認してまた手に取る機会も増えているという。創業105年という伝統を守りながら、時代の流れを確実にとらえて今もなお進化している老舗ハルタから、今後も目が離せない。
気軽に履けてマルチに使える
優等生シューズ
ローファーに並ぶロングセラーモデルであり、ハルタの代名詞でもあるスポックシューズ。気軽に履けるスリップオンタイプで、かつシンプルに徹したデザインゆえに汎用性も抜群に高い。カジュアルからきれいめ、モードまであらゆるテイストの着こなしとマッチするので、ワードローブにあると確実に重宝する1足だ。
最大の特徴である履き口のVカッティングは足元をすっきり見せる効果があり、ソックスとのスタイリングが際立つというメリットもある。ガラスレザーに比べると足当たりが柔らかく、さらにはオールレザー製ながらも軽い履き心地なので、一度足を入れたら病みつきになるはず。
HARUTA スポックシューズ #150
- 素材
- 牛革
- 価格(税込)
- ¥11,550